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						| 一澤帆布『帆布茶団布茶物語』案 | 
					 
					
						
						 
						明治まで日本にカバンはなかった。(1)
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						明治以前の日本にはカバンというものが無かった。着物という生活習慣にはカバンのような携帯のものは不釣合いであったろうし、職業上の必要がなければ別段持ち歩かなければいけないものもなかった。
						 
						小さなものであれば袖の中で充分であるし、煙草入れや財布などは腰につけて歩いた。何か運ばなければいけない場合は風呂敷を使い、大きな荷物の場合は、柳ごおりに荷物を入れてから風呂敷で包んで背負った。その他、合財袋と呼ばれる袋物の口に紐がついていて引っ張って口を縛るもの、底板が二つに折りたためる信玄袋(明治の中ごろからそう呼ばれるようになった。)などがあったがこれらは一括して胴乱と呼ばれていた。 
						 
						もちろん例外的に山間部や漁業関係の仕事で両手を使う必要から、肩掛けカバンに似た形態のものはあったがそれらが町方で使われることはまれであった。その他山岳宗教の納経入れや施し物を入れる袋など特殊な用途のものは存在するが一般的ではない。 
						 
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