町工場二階空目薬工房

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一澤帆布『帆布茶団布茶物語』案

明治まで日本にカバンはなかった。(2)

要するに日本にはカバン文化なるものは存在していなかったが袋物文化としては大変高い水準の物が存在していた。

単に袋物と言っても一つのものを作るのに、仕立て屋、編物屋、彫刻師、蒔絵師、彫金家、煙管屋、挽き物師、組紐屋、刺繍屋などが袋物商の下で力を合わせて作り上げるのだから凄い。江戸から明治にかけて多くの趣味人たちが贅を尽くして作り上げたものは正に総合芸術と呼ぶにふさわしいもので如何にこの当時の職人のレヴェルが高かったか知ることが出来る。

ぜひ平野英夫氏の『嚢物の世界』(求龍堂, 1998)をごらん戴きたい。日本人が美の世界において如何に素晴らしい感覚を持っていたか改めて発見するでしょう。

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カバン


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