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アラスカの旅、ニコルさんの講演を聞いて考えたこと(5)
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また、私はニコルさんのその意思の強さにも衝撃を受けた。
12歳の時に見た一本のドキュメンタリーフィルムが少年の運命を変える。一人の先生を除き、周りのみんなが相手にしないのに、腐らずにその想いを持ち続け、親の反対を押し切っても実現してしまった北極探検。そしてそれに向けて肉体面も知識面も鍛えていったニコルさんの努力。
特に今の日本に暮らしていると、そんな熱い想いを、私の人生にはこれだ!と言える様な何かを、みつけることが出来る人が一体どの位居るのだろうか。かく言う私も、そういったものをまだ見つけられずに居る。そういった事をみつける事のできたニコルさんのことを羨ましく思ったし、それに向けての努力を惜しまず、熱い想いを持ち続けていらしたからこそイヌイットの人々にも受け入れられ、今回うかがった様な色々な体験をされたのだと思うと、私は何をやっているのだろうともの凄く反省してしまった。
以前は全く思わなかったのだが、最近、次の世代への責任みたいなものを考えることがある。
今回アラスカを旅して改めて日本の自然の豊かさを感じた。アラスカにはまだまだ自然が沢山残されている。でも日本は、北の海には流氷が浮かび、南の海には珊瑚礁がある。そして国土の約7割が森林で、その森林も多様性に富んでいるのだということを再確認したのだ。すごい勢いで破壊されているこの豊かな自然を守るために、私に何が出来るのだろう。
自然と共に生きてきた昔の人々が蓄積してきたであろう、様々な知恵や物語。私はそのことについて何も知らないのではないだろうか。次の世代にきちんとバトンを渡すためにも、色々と行動されているニコルさんや岡村さん、その他今回お会いした人生の先輩方からもっともっと色々な話しを聞かないと。そういう意味でもまた来年のアファンの森で語る会が楽しみになった。そして来年お会いする頃には、一歩でも何か前進して、行動できている自分でいたいと強く思った。
余談だが、今回黒姫から帰ってきてから、ニコルさんの話しを何度も聞き、そしてこちらが興味を持っていると目に情報が飛び込んでくるのか、テレビで北極の自然のドキュメンタリーやアラスカの油田開発が先住民族や自然環境に及ぼす影響などに関する番組を見る機会が何度かあり、私はどっぷり北極にはまってしまった。知恵熱か、40度の熱を出してしまった程だ。
今はすっかりカナダに熱をあげ、地図を見ては色々と考えている。アンガバ湾はどんな所だろう。ニコルさんがいらした島には、今もケワタガモが沢山居るのかしら・・・。
来年のわが家の夏休みの行き先はもう決まった。来年はカナダに行こう。
ニコルさんの好きな北極の地を、少しでも見て、感じることが出来たらと思っている。
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